カジノを導入している国の状況と日本への誘致について

カジノを導入している国は世界にいくつかあり、ラスベガスやマカオ、シンガポールといった大規模な施設には世界各国から多くの観光客が訪れています。
それが目当てで旅行をするという人がいるくらい、継続的に利用している人たちも多いと言われているでしょう。
外国人観光客が入場するときにはパスポートの提示を求められるのが一般的です。
年齢を確認しきちんと身分証明を提示したうえで入場する仕組みになっており、危険物の持ち込みも禁止されているなど初めて利用するという人でも安心して楽しむことができるよう工夫されています。
また通常自国民が入場する場合は入場料を徴収していたり、入場回数に制限を設けていることが多いです。
これは自国民がギャンブル依存症になるのを避ける目的があるといわれています。
あまりにも頻繁に通って自国民が借金を抱えてしまうことがないよう、こうした対策が行われているでしょう。
カジノを導入した国の成功例としてよく取り上げられるのがシンガポールです。
シンガポールは観光立国といわれており、多くの外国人観光客を迎えていることで経済が成り立っているといっても過言ではありません。
そのシンガポールにおいて象徴的な存在のホテルが、マリーナベイサンズです。
特徴的なデザインが有名で、インフィニティプールと呼ばれる最上階のプールが写真映えすることもあり人気を集めているでしょう。
そのような有名ホテルであるマリーナベイサンズの中に、基本的に24時間営業している有名なカジノが存在します。
ホテルに宿泊していない人でも利用することができるので、ショッピングの帰りなどに気軽に訪れてみると楽しむことができるでしょう。
シンガポールはこの巨大な施設により巨額の経済効果を得ることができ、世界各国から定期的に観光客が訪れるようになりました。
その他の地域でも大きな経済効果を得ているというケースは多く、導入により様々なメリットが得られます。
しかし治安の悪化やギャンブル依存症の増加といった根強い反対意見もあるため、長年日本では導入の検討が見送られてきました。
そうした中で昨今カジノを含む統合リゾートであるIRの誘致に向けた動きが再び加速しています。
大阪や長崎、和歌山など具体的な建設候補地も決まるなど、導入に向けた動きが現実味を帯びてきているといっても過言ではありません。
政府は導入によるメリットとデメリットをしっかりと比較検討したうえで、必要な法整備を事前に行うことが求められています。

日本でIR誘致の話が具体的に取り上げられるようになったのは、2018年ごろからです。
カジノ法案が成立したことがきっかけで、国内初の開業に向けて各候補地が導入に向けた動きを見せるようになりました。
法案の中では日本国民と外国人観光客との入場料や入場制限の違いなどが定められており、日本国民が入場する場合は入場料を払ったり週単位や月単位での入場回数制限が設けられたりしています。
日本政府は自国民のギャンブル依存症が増加するという事態を防ぎたいと考えており、その結果法案では外国人観光客と比較して入場に対する制限を設けることにしました。
これは世界各国でも同様の法案が設けられていることを考慮すると、妥当な判断だといえるかもしれません。
日本にIRと導入することの最大のメリットは、得られる経済効果が非常に大きいことが挙げられます。
施設の建設段階から雇用を生み出すことにつながりますし、開業後はそこで働く人が必要とされるので労働人口の増加にもつなげることができるでしょう。
日本は人口減少の影響により過疎化に悩んでいる地域が多いので、こうした悩みに対する起爆剤になってくれる可能性を秘めています。
地域の財政にもプラスの効果が波及するので、得られた収入で地域住民の生活の質向上につながるような施策を打ち出すこともできるでしょう。
例えば候補地の一つである大阪では、得られた財源をもとに給食の無償化を行うことを予定しています。
一方でデメリットとしては周辺地域の治安の悪化や、ギャンブル依存症になってしまう人が増える可能性が高いことが挙げられるでしょう。
その地域に住んでいる人たちは、周囲の治安が悪化して住みにくくなる可能性を恐れて反対しているケースが多いのも実情です。
またパチンコのようにギャンブル性が高いので、継続的に通って借金を抱えてしまう人が出てくる可能性も否定できないでしょう。
せっかく経済効果が得られても地域住民たちが幸せになれないのであれば意味はありません。
反対派の勢力は非常に根強く、以前は有力な候補地であった横浜も市長選でIR誘致を白紙撤回すると公約に掲げた候補者が当選し候補地から外れました。
こうした動きを受けて、その他の候補地でも反対派の勢力が再び勢いを増しています。
カジノの導入にはメリットとデメリットの両面があるので、時間をかけて周辺住民の意見を聞きながら検討することが大切です。